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100分で名著 カント 純粋理性批判から考える幸せになる方法

カント、100分で名著 純粋理性批判

 

 

カントは、近代哲学を大きく変えた人です。雑な説明ですね。

何がというと、宗教が当たり前の時代ですから、「神はいる?」「死んだらどうなる?」という哲学上の難問に対して1つの答えを出します、「分からん」と。

こういうやつらは、考えても分からないんだ、ということをめっちゃ難しく考えて答えを出しています。

分からないことがなぜこんなに評価されるかというと、「分からないからほっといて、ほかの難しい問題を考えようぜ」という風に方向転換をしたことです。

 これが最初に言った、近代哲学を大きく変えた、という意味です。

 

 そのカントの著作のうち、純粋理性批判というものを取り上げました。

 

自然科学が発展し、①人間に自由はあるの?すべて自然に支配されている?という疑問と、②科学のデータは客観的だけど、判断している僕は主観じゃね?

 

という2つの課題が出てきます。

それに答えたのがこの本です

 

最初に、

1・②の主観的なものの見方と客観的なものの見方を説明

2・それをもって科学が有能な考え方であることを説明

3・それをもって宇宙はあるのかないのか、神はいるのかいないのか問題を説明

4・それをもって人間はどうしたら幸せに生きられるのか、

 

を説明します。

最初のほうはあんまり面白くないので説明しませんが、3~4はなんか話が飛んだ感じがしますよね。

 そもそも宗教って、死んだらどうなるかを一生懸命考えて、死んだ後も苦しまないために今を一生懸命、宗教上のルールに従って生きてもらうものです。

 つまり、生きるレールを敷いてくれていたのが宗教です。

 カントのいた時代は、宗教改革やらなんやらあったし、近代哲学上で重要な思想「自由」の概念も広く普及してきました。

 

 つまり、生きるレールが分岐してしまったわけで、生きる方向性が分からなくなっている時代です。そうすると人はむなしいもので、どう生きればいいのか分からなくなります。

 カント自身が、神はいるかいないか分かんねえ、って言ってしまっていますから神に頼る以外の生きるレールを説明してあげなきゃね、ということで、3から4につながります。

 

 さて、答えは、「自分が定めたルール=普遍的な世界の道徳法則 の状態で自分が定めたルールに沿って生きるべし」そうすると幸せになれるよ、

 

といいます。

 

まあ新型の宗教ですな。生きるルールを道徳法則に当てはめただけです。キリスト教と似た考え方ではないでしょうか。

 

ざっくりいうと、「世のため人のために正しく頑張って生きなさい」といったところでしょうか。

 

私自身もいかに生きるべきかというテーマを模索してはや1年がたとうとしていますが、カントの言うことで一番好きなのは、「自分の定めたルールに沿って生きろ」という部分です。自分で決めたルールに従って生きることが一番の自由なんだといいます。

 これがビビッときています。めっちゃ好きな考え方ですね。

 

自分で決めた人に迷惑かけない程度の生き方を決めて、他人の役に立つように生きなさい、と言っているように思っています。

 

カントから学んだことで一番大きいのは、この部分ですね。

 

おわり