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パンプキンシザーズについてひたすら語る⑭~カルッセル編、住民の説得

さて、前回までは「愛とはなんぞや」という話をもとにカルッセル編を話してきました。今回は、個人的に好きなセリフで、カルッセル編を語ろうと思います。

オーランド伍長「人間は、新しい環境に放り込まれた時、まるで即興劇に放り込まれた役者のように、本能的に舞台を壊さないようにできているそうです。脚本がない即興劇。自由にセリフを言えて何の行動制限もない、はずでありながら、役者たちは”舞台を破綻させない”と制限にこそ全力を注ぐ。どんなにすごい名演技も舞台が破綻させられればすべてが終わる」

住民「私たちは好き好んで逆らえない人間を演じ続けている、とでもいうのか!!怒}

オーランド「即興劇の役柄の自由は、先着順で、国境警備隊は「支配する側って役を先にとっていた。だから、住民は支配される側しか残っていない舞台に、無理やり引きずりこまれたんだ!」

というわけです。だから、反抗できそうな状況なのに、そういう舞台に引きずり込まれたから、空気的に住民は被害者面っぽいことをしなくちゃいけない。でも、それはあなたたちのせいじゃないよ、というわけです。

戦災復興をする兵士としてはすごくいい言葉だと思うのですが、こいつ頭良すぎませんかね。

まあいいや。そうやって住民を勇気づけて、「人身売買」をやっているというのを教えてもらう、という場面でした。


確かに、人間ってそんなとこあるよなあ、と思います。

例えば、中学校。ヤンキーいるじゃないですか。いないかもしれないけれど…意外と授業中静かなんですよね。あれ、ずっと不思議だったんです。ヤンキーなんだし、授業なんて受けずに、しゃべってばかりいそうだな、と。でもこの発言を考えると、「授業」という即興劇を破綻させない範囲でヤンキーらしく振舞う。と考えれば納得がいきます。

そしてある意味、あらゆることを人のせいにできるいいセリフだなあと思いました。

要するに、「社会」のせいにしちゃいなよ。君ら個人が悪いわけではないさ、という慰め方をしているわけです。

言い方が悪いので、現代としてはあまり良くないかもしれませんが、この漫画の時代背景としては非常に言い勇気づけ方だと思いました。
現代だったら、自分の身にも反省すべき点を探して反省しなさい、とでも言いたくなりますが。

カルッセル編では、

①愛とは何か
②住民はなぜ支配者層に逆らえないのか。

この2点が、人間心理的に問われた話でした。

特に、愛とは何かが興味深かったですね。

さて次回からは、ゼロ番地区です。ここからネビュロ合同会議という、くそ長編かつ、クッソ面白いところ連続ですね


人生で勉強になったセリフが満タンです。

おわり