MASTERキートンの14巻 CHAPTER4 塔の男
を読んで少し泣きそうになりました。
この話では、キートンの大学時代の友人である、御木さんが登場します。
御木さんは、御木建設という会社を起業し、10年で都心に大きなビルを建てるまでに成長させた若手社長です(たぶん35歳くらい)。
キートンさんが犬の散歩をしていたところ、ばったりこの社長の御木さんと出会うところから物語は始まります。
御木さんと偶然出会ったので、夜飲みに行きます。御木さんは、正直で思ったことはすぐいうタイプ。学生時代もやると決めたことはやりきるという、挫折や失敗は知らない人間です。キートンさんが職探し中ということを聞くと
「はやく考古学なんかやめて、俺が就職先を紹介してやろうか?」
ということを言うなど、ちょっと失礼なところもありますが、自分の気持ちに正直な、敏腕社長、といった印象を受けます。
都心に大きなビルを建てていますが、正直御木建設としては重荷になっているほどの大工事ですが、都市は高層化して平地を残し、自然環境を多く残さなければならないという大きな使命感の元、その大ビルの建設事業を行います。
しかし、世の中は不景気です。頑張りましたが、どうも資金繰りが厳しく、倒産してしまいます。
倒産のニュースを新聞で知ったキートンさんは御木さんに会いに行きます。
御木さんは、建設途中の大ビルの上で落ち込んでいたところに、キートンと出会います。
かなり落ち込んでいたようで、柄にもなくキートンさんに
「どうしたらいいんだ…」
とつぶやくなど、キートンさんも心配するほどでした。
そこで、近くの老人が頑張っているラグビーを見に行きます。老人チームは、2点差で負けていますが、気迫はマックス。体力はもうありません。
キートンさんに言われ、御木さんが人数不足になってしまったそのチームに残り30秒だけ参加することになりました。
ほぼ負け確定だもんなあ、とこのチームと自分を重ね合わせてやる気の出ない御木さんですが、
老人たち「我々は体力も限界だし状況は不利だが、必ず勝つ!」
という言葉を聞き、やる気を出します。
2点差なので、詳細は省きますがドロップゴールというのを決めたら勝ちになります。
もともとラグビーをやっていた御木さんに、最後キックをするような展開になります、漫画ですから。
んで、全力でキックをけりますが、外してしまい、負けてしまいます。
んで、御木さんは外してしまって落ち込みますが
老人たち「いいキックだった、くよくよすんな」
「負けが多いほど勝った時の喜びは大きいもんだ」
と言って豪快に笑っています。さすが笑
てな感じで、元気づけられた御木さんは目に涙を浮かべたところで、この話は終わります。
御木さんはこの後倒産の事後処理をきちんとして、新たにやる気を出して頑張っていくことでしょう。
人は失敗したら当然落ち込むじゃないですか。仕事だったら上司に怒られたりもしますし、倒産とか僕したことないですが、まあつらいものだと思います。つーかかなりきついんだろうな、と思います。
そんな人になんて言って慰めたらいいのかわからないですが、キートンさんみたいな良い慰め方されたら泣きそうになるよなあ、と思いました。
失敗したときに慰めてくれる友人がいるってめっちゃ幸せだなあと思いました。それによって一人では立ち直れないようなことも、ちょっとした優しい言葉をかけてくれるだけで急に立ち直れる気がします。
そんな友達や彼女が欲しいし、僕の友達が落ち込んでいたら、そんな役割が担えるような優しい男になりたいものです。
頑張って、それにすごい努力を重ね続けて失敗しないことも大事ですが、失敗したときに立ち直れる力も、それと同じくらい必要ですね。
肩ひじ張った生き方も、そうじゃない生き方も、両方あって両方いい。
そんなところで、今日は終わりましょう。
あでぃおす。