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MASTERキートン⑯失われた天才監督 芸術家みたいに細部にこだわれる力をつけたい

MASTERキートン16巻より、CHAPTER8 失われた天才監督について書いていきたいと思います。

 

「戦場のメリーゴーランド」という映画を作る天才監督がそのプロデューサーに殺されてしまう話です。

 

殺されているところは割とどうでもいいので話を省きます笑。

 

この映画は制作が遅れに遅れていて、資金繰りもヤバい状態です。ですが、ラスト1シーンが、なかなか決まりません。

監督以外は全員OKだろ、と思っています。そのシーンは、映画のラストを飾るシーンで、戦争によって破壊されてしまった街で、再起を図ろう!という場面です。

 

監督の何が気に食わないって、主演俳優の涙ながらの

「遊園地は壊されてしまったけど、やり直そう」

というセリフを言う時の主演の顔です。

そこがどうしても我慢ならない、ということです。

 

「こんな顔をしてくれ」

 

なんて言ってもなかなか伝わらず、口下手で怒りっぽい監督なので、主演俳優と喧嘩したりして、なかなか撮影が進みません。

 

ですが、それでも最高のものを製作しようとして試行錯誤をしているうちに、殺されてしまいます。

 

ですが、最後に「こんな顔をしてくれ」というのを映像に残しており、その映像を見た俳優が、やっとその顔を理解します。

そうして最後のラストシーンが完成され、映画は売れました。

 

というお話です。ざっくり説明しましたが、言いたかったのは、すげえ細部までこだわるもんなんだなあ、ということです。

 

僕は映画監督でも芸術家でもなんでもないので、そういう1場面とかにこだわれる気迫がすげえかっこいいなあ、と思うわけです。

 

なんていうんでしょう。

 

そんなに物事にこだわったことがないんですよねえ。だからその感覚がよくわからない。でも、そこにこだわってこそ、芸術ってものが生まれるような気がしていて、難しいなあと思います。

 

話は変わりますが、わたくしはエヴァが結構好きなのです。

監督の庵野秀明さんのドキュメンタリーがNHKでやっていたので見たりしたのですが、

「詳細めっちゃこだわってんなああ」

 

というのはびっくりしました。

ちょっとした村の風景を描いた場面があるのですが、その風景をできるだけ自然に見せるために、ものすごい時間をかけていました。

 

 正直素人目にはどうでもいいわ、と言いたくもなるもんですが、そこに現実的じゃない違和感があると、映画にうまく没頭してくれない、というようなことがあるようです。

 

当然アニメなので虚構なのですが、細部、人間の形とか、町の形とかは、出来るだけ違和感ないようにした方が、没入感を与えてくれるらしいです。

 

そんな細かいところまで映画ってこだわっているのを見ると、もっと見る目が変わる気がして、詳細まで見ようという気になったのを、この話を読んで思い出しました。

 

純粋な映画の楽しみ方ができなくなるかもしれませんが、それはそれで楽しむとして

 

詳細をみて

「ほう、この場面はすごい描写だ」

とか適当なこと言いながら芸術作品としても映画を楽しめるようにもなりたいですね。

 

芸術とか映画って奥深い…

 

おわり

あでぃおす