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池上彰の戦後を知るための12人に書かれた人たち~田中角栄

 田中角栄という人は、本当に振り幅のでかい人だな、と思わせてくれる内容でした。

いいことはいいし、すごい点は本当にすごい、その分、悪いところもすごい、というところでしょうか。

 

池上彰さんが書いた「日本の戦後を知るための12人」という本があります。

オリラジの中田敦彦さんが紹介していたので、ためしに読んでみたら、面白かったです。

 

最初は、田中角栄、元総理大臣ですね。

日本列島改造論、というのをぶち上げて、ロッキード事件で捕まって、その裁判中に、その生涯を終えた人です。

 

総理大臣を辞めた後も、裏からいろいろ操作したりだとか、その死後も、派閥政治の代表格として、その名前を現代にいたるまで残し続けている人です。

 

・良かった点

日中国交正常化

・高速道路網、全国への整備新幹線の展開

 

・悪かった点

・政治とカネ、といえばこの人、というくらい、金が飛び交っていた

ロッキード事件で、有罪

 

といった感じでしょうか。

 

割と、いい悪いをはっきりしたい性格なのですが、この人に関してはマジで答えが出ません。というかわかりません。

 

日中国交正常化って、当時としてはかなり大変だったんです。今でも仲悪い感じしますが、当時はそもそも国として認めていなかった、という段階でした。

そりゃもう、仲良くするなんて大変だったけど、この人の代でできた、というのはすごいと思います。

 

*「殺されるかもしれない」くらいの勢いでやったそうです…

 

また、今、恩恵にあずかりまくっている、新幹線と高速道路網ですね。

 

今では状況が逆ですが、もともとは地方の活性化のためだったんです。

本来は、新幹線を通せば、簡単に新潟~東京に行けるから、東京にわざわざ住まなくてもいいので、東京以外の地方も活性化するはずだ、というのが当初の目的です。

 

現在は、思惑とは違って地方の過疎化を招いていますが、新幹線や高速道路によって便利になった、というのは、事実ではないでしょうか。

今も北海道新幹線を作っていたりなど、すごく未来を見ていた政策のように思います。高速道路もまだまだ作っているし…

 

何よりもすごいと思わせてくれるのは、この人、小学校卒なんです。んで、卒業後に東京に出てきて下働きをしつつ建築士の資格を取ったりして、実は意味不明なくらいの努力家です。

 

小学校卒の人が国民の代表になるのですから、そのエネルギーと言ったら、すさまじいものがあったのでしょう。

 

 

さて、ほめたたえてきましたが、すべてを灰燼となしたのが、「ロッキード事件」です。

要は、すげえ額のわいろをもらっていた、という話です。

 

当時の日本は、総裁選とか、意味不明なくらい金が飛び交っていたようです。

本の中で紹介されているエピソードでは、病気の見舞いに2000万円だとか…

 

そりゃ政治家なりたくなるわ、とか思ってしまいました笑。よくない考えでしょうが…

 

 

わいろをもらうということは、自由競争社会がモットーである日本ではあってはならないことです。

1億といっても、個人にとってはすげえ金ですが、国にとっては、兆とか扱っているわけですから、まあ、たいしたことないと言っていいでしょう。

 

ですから、たった1億程度で、100億の仕事が取れた、となるなら、みんな1億配りまくって、決定権のある政治家に根回ししますよね。

 

そうやって、変な競争にならないように、わいろはだめだよ、となっているわけです。

 

それを、飛行機とかいうめっちゃ高額が動く産業でしていたので、まあ、そりゃ犯罪になるわ、という話です。

 

最終的には裁判中に判決は出なかったので、判決は保留です。

総理大臣に有罪を与えるのはしのびない…といった感情によって、判決を長引かせたのかもしれません…と書いてありました。

 

分かりませんが、こんな感じで、いいも悪いもある人であることが分かりました。

小卒から総理大臣なんて、本当にすごいな、と思います。

 

努力の人である部分は、素直にすごいと思って、金の部分は、本当にだめだよね、と冷静な目で見たくなる人でした。

 

次回は、江副浩正さんについてご紹介します。

 

おわり

あでぃおす

 

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