小泉純一郎が出てきたときはなんか、白髪の政治家っぽくない人だなあ、と思ったことは覚えています。
やっぱり、政治家としては珍しいタイプだった、と池上彰さんもこの本で言っていましたので、やっぱりか!と思いました。
池上彰の戦後を知るための12人、3人目の登場人物は、小泉純一郎、元総理大臣です。
なかなか、インパクトがある人だなあ、というのは今でも覚えています。
郵政民営化での「刺客」候補を送り込むとか、面白いことやってんなあ、と思ったものです。
さて、この人は一体何をしたのか、ということですが、
・拉致被害者の返還
・官邸の機能強化
最近は、反原発運動をやっているそうですが、現役時代にやったことはこの3つでしょうか。
~郵政民営化~
これは、小泉政権で一番話題になったことではないでしょうか。郵政を民営化しよう。
当時小学生だったので、なんでそんなに民営化したいのかがよくわかりませんでした。
池上彰さんも書いていますが、ぶっちゃけ、仕組みとしては郵政を民営化しようが今のままであろうが、大きく変わりはしない、ということでした。
それでもやりたかったのはなぜなのか。
・郵便局にはいっぱいお金があるのに、適切に運用されていないのではないか。
・運用は民間のほうが絶対に効率が良いから、そちらにやらせてしまえばよい。
という発想です。
とはいえ、国が管理していた方がいいこともあるので、あんな騒ぎになったのです。
結局、衆議院を解散してまで郵政民営化にこぎつけますが、やり方には賛否両論がありました。
ぶっちゃけ、郵政が民営化されたところで、僕の生活には何ら変わりはありません。郵便物も普通に届くし、送ってくれるし、、、
ですから、身近なようであまり身近でなかった問題なのかもしれません。
しかし、池上さん曰く、「官」より「民」のほうが良いことがある。
という発想が広がっていったのがこの郵政民営化ではないか、
と語ってある場面がありました。
それに関しては、「なるほどな」と思いました。
確かに、民間企業のほうが経営とか効率的じゃないと生き残れなさそうですし…
まあそんな感じで、お互いがいいところどりをできる関係になってくれれば、それでいいのかな、と思いました。
~拉致被害者~
拉致被害者を人数に制限はあれど、日本に帰国させた。奇跡のような話だと思いますし、小泉政権最大の功績でしょう。
裏で頑張った官僚がいたそうですが、この人は本当にすごい仕事をしたなあ、っと思っています。とはいえ、その人の仕事ぶりも批判されていたりしますが…
目立つ仕事するのって、あら捜しされて嫌ですね。もっと褒めてあげればいいのに笑
しかし、結果として、北朝鮮との国交正常化はまだなされていません。この時に取った約束の一部が負の遺産として残っているという指摘があります。
なんか、いろいろとめんどくさいですね、政治って。
~官邸機能の強化~
これは、よく見ればスピーディに官邸が国民の意見を取り入れて官邸主導で政治を動かす、という意味ではすごく良いシステムです。
そして、最大の悪いポイントが、最近出てきています。「忖度」ってやつです。
どういうことかというと、官邸の機能を強化すると、各大臣が力をもちます。
そして、実際に○○省で仕事をする「官僚」は、
「出世こそ命」
みたいな世界で生きています。
てことは、
「出世するのに、トップである大臣とか総理に媚び売ったろ!」
となるわけです。
世論が通りやすくなったことは事実ですが、こういう負の側面もあると考えると、なんか色々面倒くせえですね。
まあ、そんな感じで、小泉純一郎も、いいことも悪いこともした、と言えるでしょう。
個人的な意見ですが、総理大臣とか、政治家にやってほしいことは
「今までを変える」
ことだと思います。郵政であれ、ケータイ電話の料金であれ(菅さんマジサンキュー)であれ、いい面も悪い面もあるけれど、それでもやるんだ!という意思を見せてくれたらそれでいいのかな、と思います。
ですから、今、総裁選をやっていますが、今までの悪かったことを変えられる政治家に、自民党のトップをやってほしいものです。
おわり
あでぃおす
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