この本を読むまで知らなかった人です。
でも、読んでからは、マジでありがとう、と思っています。
だって、「安売り」を是としたスーパーを作り上げたのですから…
というわけで、池上彰の戦後を知るための12人の登場で、4人目は、スーパーマーケット:ダイエーの創業者、中内功さんです。
昔は、魚は魚屋、肉は肉屋、豆腐や豆腐屋に買いに行く時代でした。
それを、
「一か所で変えたら便利じゃね?」
という消費者の意向を見事にとらえます。
そして、それを安売りにつなげたい。
どうするか…
簡単です。規模をでっかくしての薄利多売戦略です。
まあ、ここまで田中角栄、江副浩正、小泉純一郎と紹介してきましたが、一番身近にありがたみを感じたのが、中内さんですね。
僕にとってはスーパーマーケットとか、イオンとかって当たり前なんですが、昔は当たり前じゃなかったんですよね。
確かに肉と魚を買いたいのに店をハジゴしなきゃいけないのは面倒くさいな、と思いました。
居酒屋なら3件でも4件でも、って感じですが笑。
それを変えて、かつ、数の暴力で安く売った。消費者としてはこれ以上なくうれしいです。
これをやってのけた中内さんには、本当に感謝の気持ちでいっぱいです笑
まあ、そうなると当然のごとく、駅前商店街にあるような、肉屋や魚屋からは攻撃の対象に入ります。
そうやって、いわゆる敵と味方みたいになり、バチバチやりあう時代がきます。
面白いのは、
・スーパーが進出した方が、結果として商店街は長く続いた
というところでしょう。反対はしたけど、自動車が発達して、
駅前の商店街<郊外のスーパー
という序列になってしまって、反対した意味は特になかった、という悲しい結果に終わります。
時代の流れのせいも、当然あると思います。めちゃくちゃ車とか発展しましたし…
さらに面白いのが
・この駅前<郊外のスーパー
という流れに、ダイエー自身も乗り切れなかったのです。
ダイエーは、
「駅前につくりゃあ土地代も上がって商品も売れるから駅前に作ろう」
戦略で事業を進めます。
これが、完全に裏目に出て、イオンに負けます。
原因は、この戦略が時代に合わなかったことです。
時代は自動車が発達した時代になっていて、
「何が何でも駅前にスーパーを作ろう」
という時代ではなくなってしまっていました。
そして、郊外に大規模で、
「安売り」以外にも映画館などが付帯した楽しそうなイオン
に客が流れたわけです。
この時代の流れを読めずにダイエーを破綻させてしまった、という、
まさに栄枯盛衰、といった形です。
なぜ、時代に合わせられなかったか、、、
それは、この中内さんが、一代にしてダイエーという巨大な企業を作り上げたカリスマで、部下が意見を言えないような状態だったからです。
そして、過去の成功体験に固執して失敗した、というのが、真の原因でしょう。
うーん。
これから、もっと時代の波が無茶苦茶大きくなる時代になっていますが、時代をよく知って、時代に合わせて生き残ることがすげえ大事なんだな、と思いました。
特に、スマホとかいうくそ便利機械のおかげで、いろいろなものが変わろうとしています。
そんな時代に、僕らはどうしていけばいいのでしょうか。
分からないので、いろいろ本読んで勉強して、酒飲んで友達とワイワイやって楽しく過ごしたいと思います笑
おわり。、
あでぃおす
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