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ペリリュー ‐楽園のゲルニカ- 戦争とか絶対やったらあかんよね、という気になります

なかなか精神的にきました。

 

内容が過酷すぎてマンガには向かないものを、絵でマンガとして成立させた感じのマンガです。

 

戦争ってこんなもんだよ、というのを伝えてくれました。

読んで楽しい、というマンガではありません。

 

ただただ、こんなフィクションみたいなことが、現実で起こっていたんだ

 

ただそれを感じるマンガです。

 

太平洋戦争末期、フィリピンの近くにあるペリリュー島という島で行われた防衛線を、生き残った一兵士の目から描いたものです。

 

この島では、戦争が昭和20年8月15日に終わったにも関わらず、それを知らずに、信じずに、戦後も長期間戦い続けた部隊がいました。

 

その過酷な戦争と、その後の生活を、絵はかわいさがありながら、しかし事実をもとにした過酷な現実を描写するということをやっていました。

 

普通に描かれたらなかなか読もうとすら思わないものだと思います。

はだしのゲンでもきつかったのに、、、

 

この本では、過酷な状況に置かれたときの、「人間」はどうするのか、をちょっと知ることができました。

 

自分が生き残るためには、人を殺すんだ

 

という事実を正面からとらえています。

当たり前なんですけれどね。平和な時代を生きている私にはなかなか想像がつかないものがあります。

 

そして、塹壕で生きるとはどういうことなのか。

見つかったら殺されるという状況で、人はどうやって生き延びたのか。

その工夫と知恵は、素晴らしいものです。

足跡を消したり、汚物は遠くに捨てに行ってばれないようにしたり、、、

 

そして、それを部隊の全員に徹底させたりしていました。

 

このマンガで一番良かったところは、

人間の本音の部分を描いてくれたことかな、と思っています。

 

考えて正しいことや、考えたら怒られること、不謹慎なこと、人が死んでも何も感じなくなったこと、生き残るためには仕方ないのでやったいろいろなこと、

 

それらを正しいとか、正しくないとかじゃなくて、人として、一人の人間としてどう感じたのか、というところにかなり目が当てられていたなあ、という風に感じました。

 

自慰行為をしているシーンなんかも描かれていますし、なんか、人間のリアルをものすごく感じました。

 

そんなマンガです。

勉強という意味では、読んでおいてもいいのかな、と思いましたが、明るい気持ちで眠ることができるマンガではありません。

 

あと、絶対戦争とかしたらあかん、ああはなりたくない、という気になります。

 

ですが、そんな過去が日本であったことを知ったことで、

 

じゃあ僕らがどう生きていったらいいのか

 

とか、そんなことを考えるきっかけになったとは思います。

何かを真剣に考えたくなった時に、生きる意味とか考えたくなった時に、振り返るという意味で読むと、意味があるような気がします。

 

はだしのゲン並みに勉強にはなると思いますが、先ほども言ったように、自慰行為の場面が描かれていましたので、小学校の図書館に置かれることはないのかもしれません…

 

では、そんな感じで、

 

おわり

あでぃおす

 

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