お笑い芸人 「ピース」の又吉直樹が書いた
劇場
について書いていきたいと思います。
価格:539円 |
だいぶタイミングは悪いですが、今読んだものだから仕方ありません。
金のない変人劇団員が、これもちょっと変な女の子と変な出会い方をして、付き合ってからの変遷を描くお話です。
別れる別れないとか書くと、ネタバレになる気がしたので書かないことにしました。
内容は恋愛小説だと思います。多分…
何ですが、なんて言うか、主人公が永田という3人くらいしかいない劇団の演出家です。
こいつが特に変わっています。
まあ、私劇団員と会ったことが無いので、これくらいが普通なのかもしれませんが…
最終的に思ったことなんですが、
その変人の主人公をもとにして、人間のひねくれている部分をこれでもか!という感じで書いた小説だったように思います。
素直じゃないんですよね。この永田という主人公。
素直じゃない人間なので、僕の仲にもあるのですが、人間のひねくれた部分をよく分かるように拡大して、小説に投影してくれている感じがしました。
部分部分、状況は違うけれども、
「ああ、その気持ちはわかるわ」
てな部分が結構出てきます。
ひねくれまくってますが。
金がないのでいろいろ金銭的に助けてもらっているのですが、助けてもらった人に対して悪態をついた場面なんかがあります。
それが特に印象的でした。
助けてもらっている側が、助ける側に悪態をつくなんて何事だ、と冷静にはわかっているのですが、その自分がみじめに感じて、それを認めたくなくて、自分に対する怒りを人にぶつけている。
そんな場面だったように思いました。
よくよく考えると、僕にもそういう面があるなと思いました。
自分が仕事をできないだけなのに、それを認めたくなくて、
「あいつが仕事できないから悪いんだ」
と思って人のせいにしたりすることがあります。
それも本心では、自分にも責任があるなとは分かっているのですが、それを認めたらすげえ自分がみじめになるので、他人のせいにしてそのみじめさから逃げる。
こんなことはしょっちゅうしている気がします。
そんな自分の弱いところに気づけた、という意味で、非常に読んでよかったな、と思います。
薄いから読みやすいし、、、
490円(税別)で安かったし、、、
てな感じです。
あでぃおす