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書評:福島第一原発 「失敗の本質」 1/3

 


 

さてさて、本日は

福島第一原発 一号機冷却「失敗の本質」

について書いていきたいと思います。

 

福島第一原発 1号機冷却「失敗の本質」 (講談社現代新書) [ NHKスペシャル『メルトダウン』取材班 ]

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まず、著者が、「NHKスペシャル取材班」なんですが

取材量がすごい 

です。

記者ってこんなに取材せなあかんのや…というのが全編を読んだ後の感想です。

この取材に基づいて書かれた本を、1000円程度で読めるというのは、非常にコスパがいいなあ、と思います。

特に、当時のTV会議の資料をめっちゃ見る、という仕事があったのですが、これは果てしない作業だろうなあ、と思いました。

 

そんな感じなので、非常に中身が濃かったです。

 

特に、勉強になるというか、僕らも気を付けなくてはいけない点は、こんな感じで集約されるのではないか、と思っています。

 

  1. 情報の優先度に合わせて確認するべし
  2. 小さいリスクは定期的にとるべし
  3. 属人的な対応なのに、疲労を考慮せず。

 

てなところでしょうか。意外と長くなったので、今回は1個目のみを説明したいと思います。

 

情報の優先度に合わせて確認するべし、です。

 

これは、1号機を冷却するための装置の話ですね。

今回の事故は、めちゃくちゃ省略していえば、いかに原子炉を冷やすか、というところが勝負の分かれ目でした。

 

その中で、一番大事な、冷却器が動いているのか動いていないのか、という部分に関して、情報共有、確認ができていなかったのです。

そして、所長は動いていると思っているのに、現場は動いていないので必死に頑張っている、というような状況が生まれました。

結果として、冷却が遅れてしまいました。

 

 

なぜかというと、めちゃくちゃ忙しかったからだと思っています(私見です)。

めちゃくちゃ忙しかったので、その確認をおろそかにしてしまい、結果として、情報がうまく伝わらなかったのです。

 

だからこそ、今一番大事なことは何なのか、そして多少放置しておいても問題ないことは何なのか、という点を把握しておくことが、非常に重要だったのではないかと思いました。

 

これは、仕事でもそうだと思います。

一番しなくてはいけないことを放置して、他の些細なことをやってしまい、大事なことを放置してしまう。

こんなことがあるように思います。

 

忙しい、危機的な状況だからこそ、もっと問題をシンプルにして考えなければならない、そんなこともあるような気がします。

 

理想を言えば、全体を俯瞰して、大事なことに優先順位をつけてやることが大事なのでしょうが、この場合のような、危機的な状況においては、難しい気がします。

 

だからこそ、準備が必要なんだと思います。

次回は、そんな、準備不足だった点について、つらつらと書いていきたいと思います。

 

おわり

あでぃおす。

 

 

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