今週のお題「最近おもしろかった本」
さて、今回はアダム・グラント著 GIVE AND TAKEについて書いて行きたいと思います。
この本では、ギバー(与える人)が実はすげえ成功するぜ、ということを書いています。
利他的な人ほど成功する、ということです、
GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 [ アダム・グラント ] 価格:1,980円 |
皆さんの中のいわゆる億万長者のイメージとは違うのではないでしょうか。ギバーの反対であるテイカー(受け取る人)が、比較的成功するイメージがあるように思います。
そりゃ、与えるより受け取る方が儲けられそうですよね。
でもそれは逆なんだ、ということを言っている本です。
さあ、日本人の皆さん、皆さんは思いやりのある優しい人だと思います。昔から滅私奉公と呼ばれるギバーぶりを発揮している日本人にとって、非常に勇気をもらえる本であると思っています。
簡単に本の内容を説明します。
この本では、人を以下のように3つに分けます。
すごく簡潔に結論を言うと、
「ギバーは短期的には損をするが、その損によって相手に利益を与える為、有益な人とのつながりが得られて、結果としてそこから利益が得られる。それもかなり大きく」
ということです。
考えてみれば当たり前ですね。相手の利益を考えてくれる人とは、友達になりたいですし、その人との関係は長く続きます。
そして、「恩返し」をしたくなります。それが無償の行為であればなおさらです。
仕事に置き換えてみると、こんなギバーが最高です。
「チームの利益、会社の利益のために貢献し続ける人」
ですね。こういう人がいると、組織としてうまくいきます。
また、ギバーは基本的に相手を信頼しているので、それが結果としてその人の成長を促すなど、一石二鳥の効果もあります。
そして、こんな世界になったらいいなと、思って仕方がない世界が作られるかもしれません。
というのも、ギバーだらけのコミュニティが存在すると、その中では、テイカーもギバーとして振る舞わなくてはいけなくなるのです。
ギバーだらけのコミュニティにとって、一番すごいことは、
「最も多くのものを与えた人」です。
これが名誉に当たります。
まあ、ギバーはそんなことは考えていないと思いますが、、、
テイカーにとって、めちゃくちゃいい環境ですね。みんなが与えてくれるのですから。でも、テイカーにとって最も欲しいものはその世界では得られません。
最も欲しいもの、それは「名誉」です。承認欲求とでも言い換えられそうです。
この場における名誉は最も多く得た人ではなく、最も多くを与えた人なので、テイカーは与えなければ、名誉は得られません。
その仕組みによって、テイカーもギバー的なふるまいをするのです。
こんな、真の意味での「やさしい世界」が生まれたらと、本当に思ってなりません。
こんな本がこの世に出たことによって、より「やさしい世界」が近づくことを祈るのみです。
さて、ここで終わりと行きたいところですが、最後に1点注意事項が…
それは、自己犠牲はしすぎないでください、ということです。そうすると持続的にギバーとして振る舞えなくなるので、自分にできうる範囲内でやる、ある種冷静さを持っておかなければなりません。
それをもって、みんなでやさしい世界をつくっていきたいものです。
終わり
あでぃおす
GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 [ アダム・グラント ] 価格:1,980円 |