にわとり、働きたくない

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『文章起業』書評|未経験から月100万円へ─Webライターが読むべき“教科書”

文章で生きていくという選択肢

月5万円くらい副業で稼いでいる僕。

「もう少し単価を上げてえ」「効率よく稼ぎてえ」

と思っていた今、この「文章起業」を再読しました。

この本は、ゼロからWebライターとしてのキャリアを築き、月100万円の収入を得るまでに必要なマインド、スキル、戦略を段階的に解説しています。

 

 

 

初めて読んだときは気づきませんでしたが、今目の前にある壁をたたき割るための効果的な1冊。

月3万円から抜け出すヒントをこの本で得ました。

その中から、勉強になったものを整理しました!

 


Webライターはどうやって始める?

本書の冒頭では、著者が「生活費を稼ぐためにWebライターを始めた」というシンプルなきっかけから話が始まります。
この時点で、まず大切なのは

最低限の勉強をしたら、すぐに仕事を取ること
そして、生活水準を見直す勇気。

 

すでに専門性を持っている人であれば、それを活かしたジャンルで書くことから始める場合もあります。
たとえば医療、IT、金融など。

企業が求めるのは“信頼性のある筆者”であることが多いからです。

その業界で働いていれば、信頼性は確保できるでしょう。

 


最初に稼ぐのは「月5万円」

 

最初に目指す金額は月5万円
そのために取り組むべき仕事として、以下のようなものが紹介されます。

ただし、最も取り組みやすいのはSEOライティングです。
なぜなら、依頼数が圧倒的に多く、記事の型がある程度決まっているから。

しかしそこで求められる文章力は、決して「うまさ」ではなく、

  • 正しく
  • わかりやすく
  • 丁寧に伝える力

なのです。

 


文章力を鍛える「10のルール」

本書で特に実用的だと感じたのが、Webで読まれる文章を書くための10のルールです。

  • 主語・述語・修飾語を対応させる
     → 文の意味がブレないように、構文を明確にする。

  • 意味の切れ目に読点(、)を打つ
     → 読みやすく、誤読も防げる。

  • 長文の場合は、主語と述語の距離を縮める
     → 情報が入りすぎると読み手が混乱。

  • 1文につきメッセージは1つだけ
     → 一文に複数の主張を詰め込まない。

  • 並列の要素は箇条書きで整理する
     → ただし、1段落に1つまで。多用すると稚拙な印象になる。

  • 同じ語句の繰り返し(同語反復)を避ける
     → 読みにくさと冗長感を生む原因に。

  • 文末表現のバリエーションを持たせる
     → 「〜です」「〜ました」「〜とのこと」などを適宜使い分ける。

  • まわりくどい言い回しは避ける
     → 端的でストレートな表現を心がける。

  • スマホ読者を意識して、こまめに改行する
     → 長文が続くとスクロール疲れを起こすため、読みやすさを意識。

  • 1文の長さは40〜60文字、最大でも100文字前後に
     → 視線の流れを切らない適正な文量でリズムを保つ。


読者を引き込む「リード文」の作り方

 

SEO記事の冒頭で最も大事なのは、読者の悩みに共感し、それを解決できると伝え、さらに未来の姿を描かせることです。
たとえば、「副業で文章を書いても稼げない」と悩む読者に対して、「この記事を読めば、Webライターとして安定的に月5万円を稼げるようになります」と明示する。

このときに有効なのが以下の要素です

  • 「私もそうでした」という共感

  • 「読まないと損するよ」という損失回避の訴求

  • 読了時間(5分で読めます)

  • 書き手の信頼性(実績・専門性)

こうした要素をリード文に織り込むと、クリック率と読了率が上がります。


月15万円を超えるには何が必要?

この章では「継続的に仕事はあるが、収入が伸びない人」がぶつかる壁について語られています。

良い記事とは、単に文字数が多い記事ではなく、情報が体系化され、読者の悩みを一発で解決できる記事
このレベルになると、記事構成の組み立て、タイトル設計、読者ニーズの分析がすべて求められます。

具体的には、上位記事を5〜15記事ほど読み込み、「何が読者に求められているのか?」という仮説を立てて構成を作るのが鉄則です。
その上で、情報を網羅的にカバーし、読者が他の記事を探さなくて済む内容を目指します。


提案文・プロフィールは“営業ツール”

クラウドソーシングで案件を得るには、ライティング技術と同じくらいプロフィールと提案文の質が問われます。
プロフィールでは、ビジネスに貢献できる姿勢、実績、視座を示すのが重要。
「ライターです」ではなく、「御社の売上に貢献できるSEOライターです」と書く意識が必要です。

 

提案文も同様で、「あなたのメディアで私ができること」を具体的に伝えること。
そして、誠実さ・調査力・共感力がにじみ出る文面が、信頼につながります。


月収50万〜100万円の世界とは?

本書のクライマックスにあたる第3章では、月収50〜100万円を実現するためのリアルな条件が並びます。
それは、スキルや知識の高さだけではなく、仕事が進みやすい人間であること

  • 返事が速い

  • あいまいな表現をせず数値で伝える

  • 進捗報告を定期的に行う

この3つが揃えば、クライアントからの信頼は自然と厚くなり、単価も継続率も上がっていきます。

さらに、メディアに直接営業する、自分でブログを持つ、Twitterで仕事を探すなど仕事の獲得経路を増やすことも収入に直結します。


感想:読む時期によって意味が変わる「実践書」

この本は、最初に読んだときよりも、ある程度Webライティングを経験した後に読むと深く刺さります
月に数万円稼げるようになってきた段階で再読すると、「ああ、ここが足りてなかった」と痛感させられる内容が多いです。

細かい技術的アドバイスや言葉遣いのミス(「日本に来日」など)への指摘もあり、まさに一冊で“書き手としての土台”が改めて整備される教科書です。


まとめ|この一冊がWebライターの“起業の基礎”になる

これから副業ライターを目指す人も、単価を上げていきたい中級者も、間違いなく得るものがあります。
特に以下のような人には強くおすすめします。

  • Webライティングで安定して稼ぎたい人

  • 提案文や営業が苦手な人

  • SEOや読者視点を体系的に学びたい人

  • 書く仕事を「キャリア」にしたい人

文章で稼ぐとはどういうことか?
その問いに、明確に答えてくれる一冊です。

ぜひ本を手に取って、稼ぐ実感と具体的なステップを手に入れてください!