戦争なら、こういう指揮官が一番信頼出来る!
皇国の守護者
原作:佐藤大輔
画:伊藤悠
について書いていきたいと思います。
このマンガのおすすめポイント
- 主人公(新城直衛大尉)の戦いながら自己嫌悪するのが、人間臭くてたまらない
- どんな逆境でも、あきらめるのはいけないな、と思わせてくれる
- 撤退作戦という全然面白くなさそうな題材なのに、すごく面白い
皇国の守護者(漫画版)のあらすじ
ほぼ日本と言ってよい「皇国」という島国が舞台。
皇国の一部:北嶺(=北海道)に強大な帝国(=ロシア?)が攻めてくるところから、話が始まります。
時代設定は「日露戦争」「第一次世界大戦」当たりの、騎兵や銃が主役の時代でしょうか。
強大な帝国に対し、初陣では守備隊がボロ負けし、敗走します。
その守備隊主力の撤退を支援するため、数万の帝国軍に対して、相手の行軍を妨害する必要があります。
数万の軍勢に対して、わずか数百名の新城大尉率いる部隊が、全滅覚悟という過酷な状況で、何とかして主力が逃げる時間を稼ぐ。
そんな物語です。
このマンガを読んで思うこと
主人公の指揮がすごいです。
あくまで冷静に自分たちとて気の状況を見極めて、その中で最善を尽くそうとする姿勢が素晴らしい。
撤退作戦の最後尾で、強力な敵が背後に迫っている。
情況としては、最悪中の最悪だと思います。
その中で
最悪のなかでも最善を希求すること それだけだ
結構個人的名言ランキングでも上位に入ってくる言葉です。
結局人間って、どんな状況でも、自分にできることをやるしかないですから。
それを読むたびに思い出させてくれます。
また、部下をいかに殺さないかを考えている姿勢も良い。
ボスにするならこういう人が良いです!
また、色々なことを考えるのですが、その姿勢が人間臭くてたまらない。
かなりヤバい状況なのに尿意を及ぼすのはなぜだろうとか、
嘘をついて兵隊を動かすことに罪悪感を感じているとか、
こんな感じで、人間として素直な部分や弱い部分も感じます。
それでも、
最悪のなかでも最善を希求すること それだけだ
として「どんな状況でもやるべきことをやろう」とするのは、純粋にかっこいいなと思いました。
最後に、普通、撤退作戦って面白くないと思うんですよ。地味だし。
どう考えても攻めている方が面白いと思うんですよね。
ですが、それでも面白く感じさせるのが、このマンガの魅力の1つかなと思います。
なぜそれが出来たか。。。
個人的には、人間の内面の描写がすごく長けていたからだと思います。
すでに絶版で中古でしか買えなかったように記憶していますが、戦争系のマンガが好きな人には必読の1冊だと思います。
小説版が本体ですので、ぜひそちらも!
おわり
あでぃおす。