
副業とかやってると、営業力が必要になってくると日々感じている。
というわけで、いかにも営業を1から学べそうな本を読んでみた。
結論から言うと、知らないことがいっぱいあった。
営業って、こんなに頭使うんだ
「営業ってこんなこと考えてるんだ」とか、「そんなことで売れるの?」と思うこともいっぱいあった。
でも、言われてみたら確かに、いろんな営業トークに乗せられて色々なものを買ってきたなあ、と。人間って意外とちょろいのかも(僕だけか笑)。
この本で一番印象的だったのは、「買わない理由」に着目するという考え方。
普通は「どうやって売るか」を考えるけど、実は「なぜ買わないのか」を潰していく方が再現性が高いらしい。
失敗データの方が圧倒的に多いから、統計的にも信頼できるという理屈。
確かに、営業の成功率ってめちゃくちゃ低い。
1200件電話して5件受注とか、そりゃ「買わない理由」の方がデータとして溜まるわけだ。
「営業=才能」じゃなくて「営業=レシピ」
この本のすごいところは、営業をめちゃくちゃ細かく分解してるところ。
営業プロセスを7つに分けて:
- アカウントプラン(攻略計画)
- アプローチ(信頼獲得)
- ファクトファインディング(課題設定)
- オーダーコントロール(要件定義)
- 企画作成
- プレゼンテーション
- クロージング
それぞれで「何をすべきか」「どう失敗するか」が書いてある。
まるで料理のレシピ本みたいに、手順が書いてあるんだよね。
「営業の才能」じゃなくて「営業の技術」として扱ってるのが新鮮だった。
著者は営業代行会社の社長。
いろんな商材を売ってきた経験から、汎用的なメソッドを作り上げてる。
だから説得力がすごい。
準備が9割、でも大変そう
ただ、結構準備が大事って言ってるので、数×事前準備の最大化をするのは結構大変だと思った。
商談前にやることが膨大で:
- 相手企業の3C分析(顧客・競合・自社)
- マクロ環境の把握
- 商談相手の個人情報までリサーチ
- 仮説構築してストーリー作り
どこまで調査すればいいのかの判断とか、めちゃくちゃ難しそう。
でも、「お客様が驚くかどうか」が一つの基準らしい。
「こんなに調べてくれたんですね」って言われるレベル。
この本で紹介されているフレームワークは、実際の商談準備で使えそうで面白かった。お客様視点の3Cに、自社の2Cを加えて、マクロの追い風・向かい風を掛け合わせる。
これで「なぜこの商品が必要なのか」が見えてくるらしい。
「可能性を見える化する」のが営業の仕事
もう一つ印象的だったのが、「営業とは可能性を見える化する仕事である」という定義。
お客様は商品を買ってるんじゃない。
課題解決ができる「可能性」に契約してるんだと。
だから、顧客事例とかデータが超重要。
それがあるだけで
口下手でも、ちゃんと準備すればどうにかなるって言ってくれるのが救いだった。
細かいテクニックも面白い
あと、細かいテクニックがめちゃくちゃ実践的。
例えば:
- 電話は「450文字0.5秒」で話すペースを意識
- 第一印象のチェックリスト(オンライン・オフライン別)
- 4つのコミュニケーションスタイル(D・I・S・C)に合わせた話し方
- 受付突破のための「新規営業だと思わせない」トーク
「そんなことで小さなことで変わるの?」って最初は思ったけど、言われてみたら確かに、こういう細かい積み重ねで印象って変わるよなって。
特に受付突破の話とか、「営業ですって言った瞬間終わり」みたいなリアルな話が多くて、実務でめっちゃ役立ちそう。
営業は大事、副業でも営業は大事
この本を読んで思ったのは、営業スキルって結局どこでも使えるってこと。
会社で何か提案するときも、フリーランスで仕事取るときも、副業で何か売るときも、全部「営業」なんだよな。
- 相手の課題を見つける
- 可能性を見える化する
- 信頼を獲得する
- 買わない理由を潰す
これって、別に「セールスパーソン」だけの話じゃない。
むしろ、これからの時代って「何かを売る力」がないと生きていけない気がする。
会社員だって社内営業必要だし、副業するなら絶対に必要だし。
今後、なんかのものを適当に売って暮らしていきたい(?)ので、もうちょっと復習しながらいろいろ勉強したいと思った。
最後に
この本、かなり濃い内容だったけど、「営業を科学する」っていうコンセプトが一貫してて読みやすかった。
「才能じゃなくて技術」「感覚じゃなくてデータ」「トークスキルじゃなくて事前準備」。
この発想の転換だけでも、読む価値あると思う。
『セールス イズ 科学的に成果をコントロールする営業術』今井秋矢 著
営業に苦手意識がある人、副業で何か売りたい人、社内で提案通したい人、全員におすすめ。
