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書評:一言要約 『バガヴァッド・ギーター』―神に人の苦悩は理解できるのか? 赤松 明彦 著

さて今日は、

『バガヴァッド・ギーター』―神に人の苦悩は理解できるのか?

赤松 明彦 著

について書いていきたいと思います。

 

 

 

バガヴァッド・ギーター

ja.wikipedia.org

 

古代インドの経典です。

 

インドの宗教本のなかでは、かなり有名な本らしいです。

他を知らないんですけど…

 

私は、「コテンラジオ」、というPodcastの「ガンディー」を特集する回で、その存在を知りました。

coten.co.jp

 

 

非暴力不服従」という、冷静に考えると意味不明な概念を作り上げたもとになった一つが、この「バガヴァッド・ギーター」だ、という触れ込みでした。

 

気になってみたもので、和訳を読んでみたものの、意味が分からなかったので、今回は解説本を読みました。

 

www.fijifiji.site

 

 

前置きが長くなりましたが、一言要約をすると

「進めアルジュナ、やるべきことをやれ」

 

という感じです。

アルジュナという王子を、クリシュナという神が励ます、という内容です。

 

 

内容について補足すると、アルジュナという王子が持つ

「戦争は悪ではないのか」という疑問

戦士としての義務の葛藤

 

という、人間らしい悩みがこの本の主題です。人間らしいですね。

 

「敵に身内がいて殺したくない、それくらいなら死ぬ」

と苦悩するアルジュナを、神が

「戦え、それがお前の義務だ」

といって戦いに赴かせる、という内容です。

 

私が大事だな、と思ったところは

「結果への執着を捨てて行為せよ」

 

という部分。今やるべきことを、結果は神に任せて、努力をしよう、というような考え方です。

なんか、気が楽になるな、と思いました。

 

どうせ僕ごときにできることって、できることをただやるしかないだけです。

結果は気にしても仕方が無い気がします。それを言われて、なんか、動く勇気がでます。

 

 

古代インド的には、ヨーガによって、神、地球、大地と一体になることができます

瞑想はそのこういうの一部です。

 

それが最高の幸福だ、という考え方です。

 

神、地球、大地と一体になるには、自己の中にある執着を捨てなければいけません

仏教にもつながる考え方です。

 

自分の中の宇宙を見ろ、そこには執着はないぜ

、という感じです。

 

 

西洋の著名な学者たちもこれについていろいろ考えています。

西洋の考え方と比べて、2つの特徴があるようです。

 

神との同一を思考する、自我を離れるという考え

そして、ヨーガによってそれを達成する、身体的な感じ

 

 

私が気になっている、ガンディーがどういう読解をしたのかという部分も触れられていました。

 

非所有と平等という文脈でこのギーターを読み解いています。

 

ガンディー的には、ギーターは「神になろう」という本だと言っています。

 

非所有を徹底すること、平等を徹底することで執着を捨てて、神、世界と一体化できる

 

といったところでしょうか。

 

それこそが自己実現の最高形態で、その最も優れた手法として、

放擲がある(=執着を捨てる)

と考えます。

 

私が大事だと思ったところと同じですね。というより、同じところが大事なところなはずだ、と思っただけなんですが、、、

 

この考え方、楽なんですよね。それがアルジュナにとっても良かったのかな、と思います。

今まで残っているものなので、みんなもこんな感じでギーター的な考え方を取り入れると、生きていくのが楽な気がします笑

 

ガンディーではない研究者ですが、

 

「もうどうあがいても戦うしか運命が無いので、やるしかない。」

 

というちょっと悲しい考え方でアルジュナは奮い立ったのではないか、と考えている研究者もいます。

もはややるしかない、といった心境ですかね。追い詰められている感じでしょうか。

 

このアルジュナという王子は、神の説得に対しても、あーだこーだいって全然動きません。合計18章かけて、やっとアルジュナは動きます。

 

最後にこのアルジュナを突き動かしたのは

「全てを放棄して、ただ神にゆだねよ、あなたが感じているすべての罪悪から解放してあげよう」

これで、アルジュナは動きます。

神が初めて、罪悪感というものに言及し、アルジュナは動きます。

 

大体こんな話です。

正直、もうちょっと簡単に解説してくれる本が欲しいですが、まあ、無名なものなので仕方ないでしょうか。

 

ただ、結構面白いですよ。

 

途中、なんでこんな話があるんだ、というとこも初心者的には思いましたが、そこをぐっとこらえて読むと、バガヴァッド・ギーターの全体像をなんとなく理解できます。

 

少なくとも、ただ和訳を読んだ後よりは理解できます。

 

まあでも、その前にバガヴァッド・ギーター - Wikipedia

を読んだ方がよいでしょう笑。

 

おわり

あでぃおす。