とりのすけ_てきとう人間が頑張って生きてます

派遣社員とりのすけの「てきとうに生きてる記録」。書評・副業・どうでもいい話など、てきとーに続けられる話をまとめてます。

Netflix『THE DAYS』を観た。責任とか正解とかじゃなく、現場のことを考えた

YouTubeのショートで『THE DAYS』の切り抜きが流れてきた。
もともと興味があった福島第一原発事故の話。
思わず全部観たくなって、Netflixを開いた。

結果、8話ぜんぶ一気に見た。
合計7時間ちょっと。軽い気持ちで再生した自分に「おつかれ」と言いたい。
重かったけど、観てよかった。

次の日は、寝た。

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きっかけはあった。興味はあった。

原発事故のことは、ずっと引っかかってた。
死の淵を見た男』も『フクシマ戦記』も読んだことがあって、
あの時、何があったのかを、ぼんやり追ってきたつもりではいた。

Fukushima50という映画も見た。

事故当時は高校2年生。その後の大学では原発についても学習したが、社会人を経て、その事故から学べることは多い。

 

 

 

 

 


『THE DAYS』とはどんなドラマなのか

Netflixで2023年に配信されたドラマで、全8話。
東日本大震災の中で起きた福島第一原発事故を、実話ベースで描いた重厚な作品だ。

官邸、東京電力、現場、自衛隊
それぞれの視点から描かれていて、あのとき「日本がどうなっていたのか」を再現していく。

登場人物は実名ではないけど、明らかに当時の人物をモチーフにしている。
元総理、経産相、東電幹部、吉田所長……


原作を知っていると、どの場面も「ああ、あの人か」と自然にわかる。


現場のリアリティが、じわじわ迫ってくる

最初の1〜2話は、まだその本当のまずさがわかっていない感じがする。どちらかというと津波の衝撃のほうが大きい。
でも徐々に、「原子炉が本当にまずい」という空気が濃くなっていく。

原子炉のデータは取れず、設備は壊れ、電源もない、放射線量は上がる。

いざデータが取れたと思ったら、設計圧力を超えて、いつ爆発してもおかしくない状況…

中の人は防護服で汗だく、現場も本店も全体像がつかめない。

まさに地獄。

緊急対策をしようにも、津波のがれきや2回の爆発で、まともに作業が進まない。

工場で働いていたことがあるから、少しだけ想像できる。
対策は思いついても、実際には予想もしないハードルがたくさんあり、作業がはかどらない。

そして最後には人力に頼る。無茶苦茶だが、それしかない。


総理の描写は、正直きつい。でも、あれが現実かもしれない

作中で「総理」として登場する人物。
原作を読むと書いてあるが、東工大出身。原子力の知識も豊富。

だからこそ、福島で起こっていることの本当のヤバさがよく分かる。つい現場に介入せずにはいられない。


視察に行き、怒鳴り、会議で詰める。
おそらく視聴者の半分くらいは「それ、やめてくれ」と思ったかもしれない。

でも、正直、自分があの立場だったら、同じように「動かないと」と焦ったかもしれない。
国のトップとして、情報は不完全で、でも判断を下さなきゃいけない。

そう考えると、気の毒だった。

 

もちろん反省は必要。

詳しかったからこそ、口出ししたくなってしまったのかもしれないし、結果的に混乱を招いたとしても、責任のすべてを押し付けるのは違うと思った。

本人もインタビューでそのように語っている。


民主党だから失敗した、という話ではないと思う

当時の事故対応について「民主党政権がひどかった」と言われる。
でも、たぶん自民党でもそんなにうまくはいかなかったと思う。

あのときは、ただタイミングが最悪だった。
東日本大震災、そして原発事故。
立て続けに想定外の出来事が起きて、その対応を一政権がすべて担うのは、無理ゲーに近かった。

もちろん、反省点はあると思う。
でも、それと「誰が悪い」はまた別の話で。

 


実話ベースの話が持つ、あの“謎のリアルさ”

個人的には、こういう実話ベースのものが好きです。実際に起こったことだと考えると、妙なリアリティがある。

  • 「現場で使えるホースが足りない」
  • 「よく分からないけど水が注水できない」
  • 「なぜか弁が開かない」

こんなことがたくさん起きる。想定外の事態では、何もかもがうまくいかないのだ。

そして理由は、ホースの例のように、ある意味で「しょーもない」理由だったりする。

でも、そういうものなんだと思う。あらゆる事態に想定して対策を練るなんて、無理なんだろう。やるだけやって、ある程度のリスクを覚悟しておくのも、同じくらい大事なのではないかと思った。

 

途中で出てくるが、福島の事故は、東京が避難区域になるかもしれないほど、日本にとって相当重大な事態だった。

 

個人的には、福島という地域に、原発を集中させすぎたのが、反省するポイントだと思う。どんなに気を付けても事故は起こるかもしれない。そのうえでどこでリスクを線引きするか。

 

たとえ事故が起こったとしても、少なくとも東京は入らないようにする、そう考えるべきだったのかもしれない。

難しい問題だ。これもとても間違っている考え方な気がする…

 

ただ、結果として、原発の暴走が止まった要因はわかっていないし、注水はしたつもりだったが大した効果がなかったという報告もある。

 

つまり、事故が起こったけど特に何かができたわけでもなく、なぜか沈静化した。

そんな節が事故後の調査からわかってくる。

 

そんな感じで結果として事故は収まった。

果たしてどうしたらよかったのか。

原発の再稼働の問題もある。

このドラマを見て、「よし、今すぐ原発再稼働をしよう!」という人はいないだろう。

 

私はこれでも大学時代に原発をすこし勉強した身。

少なくとも、原発を動かすことで電気が安定共有され、地域経済に多少なりとも良いことがある。

これは事実だろう。

「多重防護」という考え方があり、複数の事故が起こったとしても対応できるように対策は徹底されていたのも事実。

事故は防げなかったけれど。

 

問題は根深い。

 


観たあとに何が残ったかというと…

すごいドラマだった。
でも「感動した」とか「泣いた」とか、そういうのではない。
どちらかというと、観終わったあと数時間、静かにしてしまった感じ。
何をどう言葉にしていいかわからない。
けど、観てよかったとは確かに思ってる。

 

「反省」と「無力さ」

これがこのドラマを見て得られるものなのかもしれない。

 


というわけで

Netflix、今月も課金継続です。