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書評:不撓不屈 高杉良 ~節税と脱税の間で、国家と戦った税理士の話

本日は、高杉良 著  

「不撓不屈」

 

不撓不屈 (角川文庫) [ 高杉 良 ]

価格:1,012円
(2022/1/8 14:28時点)
感想(1件)

 

について書いていきたいと思います。

 

この本は、実際にあった話です。

株式会社TKCという会社の創業者である飯塚毅という人の実名小説です。

 

国家と戦った税理士です。

 

すごく簡単にあらすじを説明しますね。

 

  • 飯塚毅は税務署や国税局などの権力に対しても、自分が正しければ裁判を起こしてでも戦う人物
  • なので、当局から嫌われた人物だった
  • 嫌われていた、というだけの理由で、飯塚会計事務所に脱税容疑で強制捜査が入った。
  • 通常であれば、強制捜査されたら、ほぼ全ての会計事務所で脱税といわれて捕まるような状態だった
  • だから、国税局もボロが出るだろう、ということで強気で捜査をした。
  • しかし、ほぼ完ぺきなマネジメントをしていたので、何名か逮捕されたが、すべて無罪となった

 

おおむねこんな具合です。

 

 

この小説の最大の見どころは前半での「絶望」が、後半で「希望」に代わっていくところでしょうか。

 

前半は、圧倒的に国税局が有利なんです。んで、あれこれ飯塚毅も頑張って上京の打破を図るのですが、全然うまくいきません。

当然です。めちゃくちゃ嫌われていますから。

強制捜査」という最強技を国は持っているので、圧倒的に優位です。

 

一方の飯塚は一会計事務所の社長、といったところですから、なかなか勝てそうにもありません。

 

ですが、後半で、多数の味方を得て、国税局を追い込んでいく、という流れになります。

もうこの辺からは勝ち確定、といったムードでした。

しかし、自宅に強制捜査が入ったり、色々たいへんなことがあっての勝ち確定なので、その辺は苦労は本を読んでもらえればと思いますが…

 

 

普段からめちゃくちゃ厳しい事務所運営をしていたので、ほころびはそれほど出なかった、というのが、簡単な勝因です。

 

小さな不正も許さない!ということです。

言うは易し、やるは難し、といった典型例でしょう。

 

飯塚がすごかったのが、小さな不正は断固としていないという自信をもって、最終的には戦闘することを選んだことです。

自分は国が何と言おうとも間違っていない。という思いですね。

 

 

これだけ強く思えたのは、普段の仕事を徹底的に正確にこなし、かつ、会社全体でそれができている、という自信を持てていたからだと思います。

 

手を抜かずに仕事をしていた。言葉にすると非常に簡単ですが、これをできている人間がこの世に何人いることか…

 

vs国家なんて、やれるもんじゃありません。よほど自信がないと…

 

 

 個人的には、こういう骨太の人間が、日本にもいるんだなあ、というところが非常に勇気づけられました。

ちっちゃい仕事をキチンとする、これがすごく重要なんだ、ということを身にしみて感じられました。

 

そして、周りの助けが非常に大事なんだな、助けてくれる人がいるから自分もやれるんだ、ということもよく伝わってきました。

本当に議員の人や昔の仲間に手伝ってもらっていましたからね。

 

なんか、僕みたいなゆるゆるだらだら人間にも、なんか頑張ってやらなくちゃいけないなあ、と思わせられる小説だったな、と思います。

 

んで、小さいところを、

「これくらいええやろ」

ではなく

「こういうところこそしっかりと」と考え方を変えよう、と思いました。

 

帰省のタイミングで読んだのでその気持ちは空振りしてしまいましたが…

 

 

さて、やっぱり、良くも悪くも、私はこういう実際の人物をモチーフにした小説が好きですね。

実際にいる、となると、より一層その主人公のことが好きになれそうだからですかね。

 

何かおすすめの実際の人物をモチーフにした小説を知っていたら教えてください!笑

 

不撓不屈 (角川文庫) [ 高杉 良 ]

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感想(1件)

おわり

アディオス

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