今回は
「分断を乗り越えるためのイスラム入門」
についての感想です。
イスラム教やイスラム世界についての理解を深めるための入門書です。
現代のグローバル社会におけるイスラム教の立ち位置や、その文化的・歴史的背景について詳細に、かつ具体的事例を含めて解説しています。
イスラムに対する誤解や偏見を解消し、分断を乗り越えるための知識を提供する一冊です。
書籍の基本情報
あらすじ
本書は、イスラム教についての堅苦しい話というよりは、現在起きている政治的課題について解説しています。
いわゆる西洋的な考え方ではなく、イスラム教目線から見たらどうなるのか、という所に焦点を当てて、解説をしているようでした。
主要テーマと見どころ
西洋とどう違うのか、という所が、この本のメインだと思います。
それらについて、例えばコロナ渦やウクライナ戦争などをもとに解説している、という形です。
そして、最後に歴史的経緯からの
イスラムvs西欧
という構図について解説しています。
感想と評価
一番大事な点は
イスラム的な論理を持たずにする批判に意味は無い
ということです。
ここが一番勉強になりました。
当たり前ですが、相手の論理を理解せずにこちらの意見を押し付けても、喧嘩になるだけです。
今の西洋は歴史的にイスラムに高圧的に対峙しているのではないか?
という疑問をぶつけてくる本です。
イスラムをほめる、というよりは、西洋を批判する、ニュアンスの方が強い印書を感じました。
現在のトルコのEU加盟についての問題などを取り上げつつ、こういった主張をする本でした。
まとめ
「分断を乗り越えるためのイスラム入門」は、今起きているイスラム世界に関する問題と、その誤解について分かりやすく理解できる本です。
どちらかと言えば西洋を批判するような内容ですが、比較的西洋的世界観で生きていると思います。
なかなか身近に感じないイスラム世界ですが、少し興味がわくような、そんな気にさせる本でした。