さて、小林一三、読んでいくといろいろ面白い人ですね。
今日は、阪急百貨店をターミナル駅に作るという発想をした話をします。
おかげさまで便利になりました。ありがとう小林一三。食器くらいしか買ったことないけど笑。
というわけで、百貨店を作ります。
もちろん、百貨店はすでにあります。が、問題点がありました。客集めが大変だったんです。昔の盛り場に百貨店は存在していたため、駅から遠く、金持ち客を集めるのに、車で送迎するなどのサービスをする必要があったので、その分、商品が高くなっていたのです。
そこで小林は目を付けます
「梅田駅に百貨店作ったら、勝手に客来るからめっちゃ儲かるやん」
というわけです。天才ですね。というか、人が集まるシステム作ったら、そんなに金儲けって楽なんですね。と思いました。
小林のすごいところ?は、そこで商品をかなり安くしたことです。勝手に人が入ってくるから高く売ればいいのに
「中産階級の生活向上」
を理念にしているだけあって、出来るだけ安く提供する、という方針を取ります。
また、食堂が人気だったりするのですが、不況の時は値下げを敢行します。イケメンですね。惚れそうです。
そうやって、既存の百貨店に負けないシステムを作り、こちらも大成功を収めて、阪急百貨店は、昔とどうかは知りませんが、今でも梅田駅にそびえたっています。
そんな感じで、どんどん事業を軌道に乗せていくと、いろいろな人から相談を受けます。
現在の、東急電鉄の経営にも助言をすることになったそうです。本人の意向ではなかったのですが、東急電鉄でも、今の田園都市線に代表されるように、郊外に宅地分譲をしてターミナルまで輸送する、というシステムの導入をすることになるからです。
そりゃ、大阪でそれをやってのけた小林の知恵を借りるのは当然といえるでしょう。
まあ、大阪のが住宅不足になるのが早くて問題の表層化が速かっただけなので、そのあたりは運がよかったのかもしれません。
んで、今や東京での乗降客数一位の電車となるわけです。。
でも、あくまで助言をしているだけなので、給料とかもらっていなかったそうです。男前ですね。
んでも、「人に貸し作ったらいろいろいいことあるやろ」という思惑が入っていたことも事実なので、その辺は抜け目がなかったのかもしれません。
まあそんな感じで、ほかにも東京電燈という会社の経営に携わったり、全国的に仕事をするようになっていきます。
そんな中、皆さんが今までで一度は見たことがあるんじゃないですか?
これを作ります。
その話は次回ですかねえ。
おわり
あでぃおす
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