さて、ネビュロ合同会議編です。
この編のテーマは、さしずめ「英雄」といったところでしょうか。
色々な英雄像が出てきて、果たしてどれがいいのやら、というような話だと感じています。
英雄候補は、
①アリス少尉
②オーランド伍長
③ハーケンマイヤーさん
④「蠍の頭(ジュバ)」大隊長
⑤生きようとしている人たち全員
といったところでしょうか。
個人的には⑤であってほしいなと思いますが…
長編にするために、事前準備に12巻と13巻のほとんどを使っています。伏線をアホほど放り込んでいます。
まずは、三課の設立理由をシンポジウムでアリス少尉が話す場面ですね。設立理由は、戦災復興なのですが、その実は戦災復興を名目として予算集めをしやすくする部隊、というのがそもそもの始まりです。
それを認めて、そのうえでも1人でも多くを救えるのなら、という思いで仕事しています!と語ります。
いい心持ちですね。精神状態が健康になりそうな考え方です。
そのシンポジウムでの発表のあと、新聞記者の取材の時で、「戦災復興」とは何でしょう、と問われます。直接的ではないですが
「戦災復興」は正義のためにやっているのではない、と答えます。
あくまで機能として、人々が3課が行う戦災復興が便利だからあやかる、のであって正義や感情のためにやっているのではない、ということです。
究極の滅私奉公ってやつです。そりゃそうだけどさあ、みたいな話ですね。そりゃできんやろ、って思います。アリス少尉も話しながらあまり納得していない感が感じられますね。
あとなんかさみしさを感じますよね。人間味がなくてつらいといいますか…
考え方としては非常に合理的で好ましいと思うのですが、自分がそうなれ!と言われたら無理な気がします。
話は変わりまして、いよいよテロが始まりました。結構ヤバいテロですね。
その中にアリス少尉もとらわれていて、ぎりぎり逃げられそうなところにいます。
上司のハンクス大尉は何とかして部下を救いたいと考えるわけですが、部長のケルビム中佐にダメだよ、と注意されます。
その時の部下のステッキン曹長の言葉がいいなと思ったので紹介します。
「全知全能の人間なんでいやしないんだ、ご立派な人間っていうのは、間違えないやつじゃなくて、間違え方を知ってるやつ」なんじゃねえの?ということです。
間違っていることかもしれないけれど、自分を信じて間違っているかもしれないけれど自分が正しいと思うことをやる。たとえそれが批判されても良い、という考え方ですね。
いいですね。良いです良いです。その通りだと思います。
今の世の中には生きていくうえでの正解があるような気がしますが、その正解を達成したところで本当に幸せになれるかどうかはよくわかりません。
どっちかというとちょっと不幸ぐらいになるのではないかと思っています。その正解に対して、間違っているかもしれないけれど自分をもって進んでいくのは大事だなあ、と思いました。
さて、次回も英雄伝説を引き続き語っていきたいと思います。
おわり
あでぃおす