ゆるだら派遣社員_暇なので勉強する

30代で派遣社員でゆるだら生活。貯金はないですが、これ以上働けません。 本を読んだり酒を飲んだりして過ごしています。

日本が生んだ偉大なる経営イノベーター 小林一三① ~遊び人から偉大な経営者へ~

ということで、小林一三に関する

「偉大なる経営イノベーター 小林一三

という本を読んだので、前回、全体のまとめを書きましたが、より詳しい内容や、それについて思ったことを書いていきたいと思います。

 

基本的には、

「そんなに儲けなくてもよろしいやんか」

「客に儲けた分の一部を返したら、彼らも喜んでまたやってきまっせ、そうしたら客も店もWinWinでんがな」

という考え方をした人です。

 

そして、人口増加、というのをチャンスととらえ、その時に発生する問題点を見抜き、それをビジネスとしていった、といった感じです。

 

この人ですが、まずそこそこの上流階級に生まれます。ですが、なんか色々とややこしいことになって、親せきの家で育てられていきます。

ですから、親の愛情を直接感じるわけではない環境でした。

 

ですので、家業を継ぐとかいう形ではありません。むしろ、最初は小説家になりたい、というような野望があったようです。

 

ですが、実際問題、それでは飯を食えなさそうだったので、三井銀行、という銀行に入ります。

 

銀行では、将来を希望されたエリートだったと思われ、いわゆる本店に配属になります。ですが、本人曰く、暇だったから早く違うところ行きてええ、という感じだったとか。

 

というわけで、早々に大阪に転勤になります。

これが結構大事なことでした。

 

なぜなら、「岩下清周」という人に出会うからです。師匠ですね。いわゆる。

 

んで、師匠は、この師匠にビジネスを教わります。

ですが、師匠はすぐ三井銀行を辞めます笑。

 

師匠、大阪で結構やりてのビジネスマンだったので、大阪支店での権限では物足らなくなり、独断専行でビジネスを広げていってしまいます。それがばれてしまい、辞めることになります。

 

この人を師匠としていた小林も、そんなことがあったので、三井銀行内では冷や飯を食わされていたので、いろいろあって辞めることにしました。

 

そこで、次に行った会社で、小林のルーツとなる、箕面有馬電気軌道(のちの阪急電鉄)に関わることになるのです。

 

小林は銀行家で、そこそこ優秀だったので、次の会社では結構重役ポジションで入社します。

そこで、貧乏鉄道会社で、結構ヤバかった箕面有馬電気軌道を何とかできないか、知恵を絞ります。

 

そこで、2つの発想から、箕面有馬電気軌道を今の阪急電車まで成長させていきます。

 

①人口学的発想

②健全な住居にこそ、健全な精神は宿る

 

という発想です。

 

①は、当時は大阪で、すげえ人口が増えていて、大阪市内の環境が不衛生な状態でした。下水道とかゴミとか処理が追い付かなかったんでしょうねえ…

 「ここで、出生率と死亡率に目を向けて、人口が今後ますます増えていき、住居が不足する」

という仮説を立てます。実際、これは当時も問題になっていたことでしょう。

 

②は、

「不衛生な環境で生きていたら心まで不衛生になるので、いい家に住むべきだ」

という発想です、まあ、当たり前っちゃ当たり前ですよね。

 

この2つの発想と、鉄道事業を絡めたらどうなるか、という話です。

 

郊外に余ってい土地にキレイな住居を立てて、大阪まで鉄道を使って通ってもらおう。

そうすれば、住居不足に対応できるし、健全な精神も養える。

んで、不動産価格も上がるから会社も余裕で儲かる

 

という風につながっていきます。

運がよかった部分もあるかなと思います。銀行家で金のことを学んだあと、たまたま鉄道事業に携わったことは、小林の実力とは関係が薄いかなと思います。

 

ただ、当時鉄道の人があまり目を向けていなかった人口学的発想に基づいて、

・郊外への住居建設を構想したこと

・それを鉄道で都市へ輸送しちゃえ

という発想を思いついたのは見事だと思います。

 

そして、

「不衛生な環境に住んでるなんてよくないよね。何とかしようよ」

という、自分というよりは、庶民のために、という意味が込められていたことも、庶民側としてはうれしいなあ、と思いました。

 また、そういう気持ちがあったから、大成功を収めたのではないでしょうか。

 

さて、次回は、これを成立させるまでに小林が頑張ってきた様々な取り組みを紹介したいと思います。

そこで、宝塚歌劇とか、阪急百貨店とかが出てくるのです。

 

ではまた次回

終わり。

アディオス

 

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