はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」
ということですので、僕がいろいろ変わろうと思った日のことを書いていきたいと思います。
私、今社会人四年目で、いったん退職しました。
勉強しようと思ったからです。人生ってどうやって生きたらいいんだとか、僕は何がしたいんだとか、どうやったら幸せになれるのかとか。
そう思い始めるきっかけとなった日は、別に大したことはない、ただの休日だったのですが、その日のことは今でもよく覚えています。
去年のGWの5日目くらいでした。ありがたいことに仕事はGW中はずっと休みだったので、
朝:7時起床
朝:7時15分~8時 ランニング
朝:8時~朝食
朝:9時~12時 読書
昼:12時~13時:昼寝
昼:13時~16時:読書
昼:16時~晩飯の準備のための買いだしを兼ねた散歩
夜:晩飯
夜:アマプラで適当に映画見る。
というような生活をずっと続けておりました。一番最初の緊急事態宣言下だったので、非常にやることがなかったから、読書するしかすることがありませんでした。
そのとき読んでいたのが、
「これからの正義の話をしよう」マイケル・サンデル著
です。ちょっと堅めの本を読んでいました。
この本は、正義を問うものです。
正義を問うにあたり、「自由」とは、「幸福」とは、「快楽」とは、「美徳」とは、「公平」とは、を問います。今あげたどれかが正義なのではないか、どれかよくわからないね。というような内容が書かれています。かなり雑な説明です。
まあ、そんなことを考えていたので、漠然と僕の幸せって何だろうとか、なんで生きてるんだっけ?というような思考が芽生えていました。
なにより、彼女はいねえわ、合コンにもいけねえわ、何もすることねえわ、であまりにもヒマだったので、自分の人生についてでも考えるほどだったのです。
そんな感じで、人生について悩みながらランニングをしていたのが、このGW5日目でした。
ふと思ったんです。なんで今の仕事しているのかなって。今の仕事ってやりたいことなのかなって。
実は、その半年くらい前にそこそこ大きめのプロジェクトの副担当をしていて、それがいったん終わりました。2年目にしては大きな仕事だったので、結構うれしいのかな、と期待していたのですが、期待していたほど自分のテンションが上がらず、打ち上げ的なのもあったのですが、なんかあまりうれしくなく…
そんな経験があったので、今いる会社でやるあらゆることが、僕の人生に喜びを与えてくれないのでは?と疑問に思い始めていたのです。
実際、課長や部長に昇進する、というのがこの会社に居続けたらやるべきことというか、そこにモチベーションをもっていかないといけないのですが、そんなこともなく、何なら管理職は忙しそうで嫌だなあ、と思っていたくらいです。
ですから、会社に残ってもやること無いし、そんなに面白くないし、どうしようかな?と悩み始めていたのです。
んで、GW5日目、ランニング中に坂を下っているときでした。
急に思ったんです。
「俺、無敵じゃん」って。
両親はありがたいことに健在、彼女もいない、まあまあ貯金もしている。
例えなにしてもノーリスクハイリターンだなって。
将来のことは不安もあるけれど、多分このままの人生を続けるよりは、老後失敗してもいいや。俺天才だし何とかなるだろ、と思い始めました。
その日のことは忘れられないというか、あの無敵感は今でもあります。
だから1か月くらいニートしていますが、別にOKです。将来のことは不安だけど、だからって不安がってても仕方がない。前に進めばいいじゃないか、と。
何より、人生で初めてポジティブにとらえることができました。
彼女いないのも悪くないな、と笑。
そんなしょうもない一日が私には忘れられない一日です。
おわり
アディオス