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マスターキートンリマスター~マルタ島の女神~書評:浦沢直樹

娘の離婚を怒らない父親、何も言わないのがいいですね…

 

 

マスターキートン リマスター(Reマスター)

についてレビューしていきたいと思います。

 

 

 

 

マスターキートンはどんなマンガ?

考古学者兼保険の調査員である平賀・キートン・太一が主人公のマンガです。

実はイギリス特殊空挺部隊SAS)に所属していたこともあるサバイバルのスペシャリストでもあり、設定もりもりの主人公です。

 

この主人公が、昔からの夢である考古学者になりたいのだが、現実は講師に就職することすら厳しい…

仕方なく危険な業務もある保険の調査員をしながら、いろいろな事件を解決していく、という物語です。

 

dic.pixiv.net

 

今回は完結後の話がまとめられた「マスターキートン Reマスター」より

マルタ島の女神」

をご紹介したいと思います。

 

Reマスター「マルタ島の女神」あらすじ

キートンが、一人で発掘作業を進めて完結したマスターキートン

続編のReマスターでは、自分が発見した遺跡をいきなり紹介する場面から始まります。

 

娘も成長し、このエピソードの前に急に離婚します

 

そんな娘に会いに行く父親像が書かれたのが、この「マルタ島の女神」です。

 

離婚してミュンヘン大学に赴任した娘の百合子。

 

そこに急に父親のキートンが会いに行きます。

 

とある発掘作業でマルタ島にいたのですが、父親は父親で、発掘したのにその成果がなかなか学会に認められずに苦しんでいる状況。

 

娘は娘で、現地の考古学者が発掘した遺跡を見せてくれず、その対応で困っている。

 

そこにキートンがやってきて、簡単に解決して、娘を助ける、というお話です。

 

 

感想~こんな父親最高ですな。

離婚した娘を心配して会いに行くわけですが、大人になった娘と父親の関係としては、非常にちょうどよい距離感なんじゃないか、そう思いました。

 

1人の大人と認めて干渉しすぎず、かといって心配しないわけでもない。

その距離感が難しい。

 

人は自分が正しいと思って自分の言いなりにさせたがります。

親子でも、友人同士でも、上司と部下でも同じことです。

 

キートンはそれをしない。

相手を尊重して、干渉しすぎない感じですね。

この時、娘に会いに行くというだけでさえ悩むんですよね。

いざ行ったら、離婚のことを聞きたいだろうに、それはしない。ただ楽しく過ごすだけ。

でも弱っていたら力になる、そんな感じです。

 

これができるのが素晴らしい。

 

そういう大人を目指して10年くらいたちましたかね私も。

酔っぱらうとできません。普段だったら割とできているつもりなのですが、なかなか難しい。

 

干渉しすぎず、大事なところだけちょっと出てくる、でも心配はいつもしている。

それがいい親の条件なのかもしれません。

 

やっぱり何回読み直しても良いですな。

 

おわり

あでぃおす。