最近色々勉強をしていると、文系の学問に興味をもつようになりました。
私は、COTEN RADIO という、歴史系Podcast番組が好きでよく聞くのですが、
そこでよく出てくる
文化人類学
という学問について特に興味がありました。
理系出身の私が、すげえ真反対だなあ、と思うこの学問について書かれた
「これからの時代を生き抜くための文化人類学入門」
奥野克己著
について、書かれている内容から、僕なりに
文化人類学とは何なのか、
ということを書いていきたいと思います。
これからの時代を生き抜くための文化人類学入門 [ 奥野克巳 ] 価格:1,760円 |
前置きが長くなりましたが、文化人類学とは
学問ナビによると
”文化人類学とは、文化や社会の側面から、人間とは何かについて研究する学問です。文化人類学では、世界のさまざまな民族の文化について研究することを通し、文化の個別性や普遍性を追求し、そこから、人間とはどのようなものかを考えます。”
とのことです。
よく分かりません。テーマが壮大すぎます。
本を読んでみると、実際学者が何をしているのかが書かれていました。
めっちゃ簡単に言えば、
「日記を書く」
です。
自分と違う文化圏に行って、そこで一緒に暮らしたり、行事に参加したりして、この人たちはどういう行動をして、どういう考え方をしているのかを日記に書きます。
それをもって研究室に戻り、自分たちの常識と比較して、レポートに仕上げる。
あの文化はどういう文化なのか
逆に自分たちの文化はどういう文化なのか
を、現地に行って体験して、俯瞰して考える、という学問です。
要するに、行って比較してみたらこんな感じだったわ、。ということだと思います。簡略化しすぎて怒られる気がしますが、、、
そんなことをすると、非常に面白い結果が見えてきます。
我々の常識、というのが、いかに視野が狭いか、ということです。
この本では、
「性」「経済」「宗教」
などについて事例を用いて説明していますが、我々が常識だと思っていることが、違う部族や文化圏ではこんなにも違うのか、ということに気づかされます。
なので、僕なりにまとめると、文化人類学とは、
自分達の常識とは全然違う常識に触れて、相手と自分を比較して、相手はどんな人なのか、逆に自分はこんな人だったんだ、を理解するための学問
と言えるのではないでしょうか。
こんな考え方は、確かに現代にすごく重要かな、と思います。
なぜかといえば、現代は時代の変化が速すぎて、10年前の常識が今の常識ではない、ということが起きています。結構当たり前のように。
幸せの形だって、60まで終身雇用して、老後は年金暮らしで悠々自適、というある種の幸せの常識、みたいなものは明らかに崩れています。
んで、貯金貯金言っていたのが、急に投資だNISAだ、なんていう時代です。
困ります。脳みそが追い付きません。
そんな時代だからこそ、文化人類学的な考え方をするのがいいんじゃないの、ということだと思うんです。
例えば、10年前の文化と今の文化を比較してみる。常識が違っているので、比較することが出来る。
「10年前の常識ではそう考えられるけど、今の常識はこう。あの人は過去の常識でこう考えているからああやって動く。だけど僕は今の常識に従って、こう動こう」
他の文化とも比較してみると、
「今の日本に暮らしていたらそう考えるけど、インドネシア風に考えたら、こんな考え方もできて、そっちの方が幸せそうじゃね?」
とか…
そういうことをしていくと、じゃあ今の時代でどうやって生きていくと、色々と幸せになれそうかどうか、という所を自分なりに考えていけると思います。
今、個人個人が好きなように生きていけばいいよ、という時代だと思います。
だからこそ、自分なりの幸せを考えていく、考えていかないといけないという、結構しんどい時代です。
そんな時代だからこそ、文化人類学は役に立つんじゃねえの、ということかと思います。
著者も、
「これからの時代を生き抜くための文化人類学入門」
というタイトルにしていますから、文化人類学が、現代の人たちにとって役に立つといいな、と僕も本を読んで思いました。
終わり。
あでぃおす。
これからの時代を生き抜くための文化人類学入門 [ 奥野克巳 ] 価格:1,760円 |