分厚いのに、正直面白かった…
日本人のための第一次世界大戦史 世界はなぜ戦争に突入したのか
について書いていきたいと思います。
これは良いです。
本当にいいです。第一次世界大戦、というか、世界大戦というものに対する考え方が変わりました。
僕が勉強になったことは2つ
- 技術の進化の負の側面は必ずある。
- 変化を恐れてはいけない
ですね。感想は
- 鉄道の影響のでかさってやべえんだ
- 人死に過ぎ…
- 塹壕ヤバすぎ
大体こんな感じです。
日本人にとって世界大戦は第二次世界大戦ですが、ヨーロッパにとっては第一次世界大戦です。
オーストリアに旅行したとき、戦争博物館に行ったのですが、ほぼ第一次世界大戦でした。
この本では、前半で技術開発についての解説があるのですが、この技術開発が大きく戦争の形を変えたのが分かります。
特に鉄道です。
移動手段が徒歩→鉄道になったのです。
日露戦争で、日本が南満州鉄道の獲得をしていましたが、やっと意味が分かりました。
それだけ大事なんだと…
徒歩→鉄道に移動手段が変わることで、数万人の人間を数日で運べるんです。
これによって戦争が大きく変わったんだ、ということが前提として書かれています。
そんなことを意識せず歴史の授業を受けていたので、
「確かにやべえ」と思いながら読んでしまいました。
あと、塹壕戦で人死に過ぎです。
基本的に塹壕戦は、相手の塹壕に何とかして切り込んで制圧する、という手法なので、とにかく機関銃相手に突撃しなければいけません。
これによって、数万人が1日で死ぬ、みたいなことが大量に発生した。
さらに、鉄道で死んだ人を補充できるようになった。
技術の進化で便利になると、便利になった結果多くの人が死ぬという、矛盾のようなものが垣間見られました。
あと、みんな、戦争はこんな長期化すると思っていなかったようですね。
だれもが早く終わるし、何なら戦争なんて経済的合理性のない行動するもんか、みたいな論説も当時はあったようです。
ロシアのウクライナ侵攻同様、もう未来は予想できないのかもしれません。
最後に言いたいことが1つ。
変化を恐れたら負けですね。
この時代、新しい技術が生まれると、過去の技術が瞬時に陳腐化する、みたいなことが大量に発生していました。
戦艦なんか、かなり技術が進化しています。
そんな時代で、過去の栄光にすがっていてはおそらく負けます。
今の時代に合わせていけば、ChatGPTを使えないともう駄目だよ、みたいな感じでしょうか。
私も、色々最先端の勉強をしなくちゃと、本当に歴史から学ぶことが出来ました。
そういう意味でも、お勧めの1冊です。
ちなみに、コテンラジオの第一次世界大戦のエピソードで紹介されていた本なので、併せてコテンラジオの方もどうぞ笑
おわり
あでぃおす